インプット系の趣味から始めることを推奨する理由
前回はインプット系の趣味から始めることを推奨する理由として、「気軽に始めやすく、継続もしやすい」に触れました。今回はもう一つの理由の「インプットによる刺激で、自分が何をしたいのか気付くきっかけになりえる」について記載します。
- 気軽に始めやすく、継続もしやすい
- インプットによる刺激で、自分が何をしたいのか気付くきっかけになりえる
影響を意識することは、何のためにその趣味をするのかという目的の明確化を可能にします。目的が明確化すると、自分にどのようなインプットが必要かのイメージが出来、インプット系の趣味の取り組み方の改善、そして最終的にはインプットの質の向上が期待できます。
既に始めている趣味の取り組み方の見直しのヒントになれば幸いです!
「こうゆう視点もあるのか」という気付きが生まれると、その気付き次第が楽しくなることで趣味の充実に繋がることもあると思います(私の体験談)。
インプットによる刺激で、自分が何をしたいのか気付くきっかけになりえる
インプット系の趣味による影響
インプット系の趣味を続けることで、人により差はありますが様々な影響が期待できます。既にある趣味の深堀、更なるインプット系の趣味の追加、そしてアウトプット系の趣味へ繋がる可能性も出てきます。
行動を変えるための1歩目が、その後の活動の深さや幅を広げるきっかけとなり、最終的に人生を充実させる礎に成長していくイメージですね。
今回はこの影響を大きく3つのカテゴリーに分けてみました。
- 知識の拡大
- 自身の価値観の把握
- 習慣化と自信の形成
今回の記事はこの1つめの知識の拡大について深堀を目指します。
知識の拡大
これは一番最初に思いつくものだと思います。インプット系の趣味を始めることで、仕入れる情報の量と種類が以前と変わります。
関心の強い物事への出会い
社会人生活を受動的に過ごしている時より、それに追加して異なる種類の情報を蓄積している時の方が、自分の関心がより強い物事に出会える確率が高くなるというのは想像に難くないと思います。
より多様化した現代では、細分化すれば数えきれないほどの趣味が存在しています。その面白さは勿論、名前すらも聞いたことがないものが必ずあるはずです。その存在を知らないと始めようと思うきっかけもありません。
日々普通に過ごしているだけでこのような趣味を知る機会は限られます。インプット系の趣味はその機会を能動的に増やし内容を吟味することで、好奇心を刺激するきっかけを主体的に創出できます。
残りの人生、今日が一番若い日
盛田 隆二氏の小説のタイトルですね。
これまでの人生で趣味、もしくは興味が惹かれるものが無く、自身は好奇心が少ない人間かもしれないと感じている方は、まだ自分が強く関心を持てるものにたまたま出会えていないだけのかもしれません。
世間で有名なアスリートやアーティストも、その対象に出会う、惹かれるきっかけがなければ全く違う人生を歩んでいたでしょう。
勿論、他の道でも成功するだろうなというマインドをお持ちの方も少ないないですが笑
このようなものと出会える可能性は環境や運によるところもありますが、これまで出会えてなくても悲観することは無いと思います。
なぜなら平均寿命はどんどん長期化し、100歳まで生きることが珍しくない世の中になってきているためです。もしかすると過去の偉人の人生より長い寿命があなたに残っているかもしれません。
勿論、世界で一番になれる、もしくはあなたを有名とする何かに出会う可能性は高くはないかもしれませんが、人生をよりあなたらしく充実させる何かに出会う可能性は低くないと思います!
残りの人生という貴重な財産をより充実させる上で、自分が惹かれるものを探すきっかけとしてインプット系の趣味がその源泉の1つとなります。
私の経験
実際私も下記のような流れでインプット系の趣味から油絵という趣味にたどり着きました。自分に向いているかは模索中で技術もまだまだですが、取り組んでいる間は充実感を得られる貴重な時間となりますし、SNSや友人に絵を贈ることでコミュニケーションの種ともなっています。
- 読書を始める
- 本にあった「知性を磨くため一流に触れる」を実践してみようと思う
- 美術館に通い始める
- クロード・モネの「印象-日の出」に深い感動を覚える
- 自分も何か人に感動を与える創作をしてみたくなる
- 取り敢えず油絵から始めてみる:現在
インプットの効率化
自分の中に集まった知識は、その後のインプットの効率化に繋がります。インプットの対象の理解のスピードと深さが改善されるのです。
単純な例ですが、算数の知識が無い状態で数学の勉強をしても、数学の理解は出来ません。基礎的な知識や情報を得ることで、応用的な内容や複数の融合された分野も学習時間を短くすることができます。
また基礎的な知識が備わっていることで、同じ経験から得られるインプットの量と質が変わってきます。
例えば旅行において、観光地をただガイドに沿って行くのと、歴史や地理知識等の背景を理解して目的地として選択して行くのでは、観たいと思う点が異なります。前者は行くこと自体が目的となりますが、後者は行った場所で学ぶことが目的となるため、得られる学びや感動も大きく異なります。
また、映画で例えるならば、その舞台の歴史的背景や登場人物の境遇を知っておくことで、映画の描写や登場人物の心理描写等の一段階深い考察が可能となり、インプットの質を高めます。
最初は新しい習慣への抵抗と、自身の力となっているか見えにくいというインプット系の趣味の特徴により、その趣味を続けようか迷うタイミングも出てくると思います。
しかしある時、これまでのインプット内容が歯車のように嚙み合い次のインプットを加速するという瞬間が訪れるかもしれません。
そのため、続ける苦痛が余程強くない限り、もしくは他の活動の妨げにならない範囲では、その趣味を一定期間続けることをお勧めします。
私の経験
心理学に興味があるので、その背景としてハードカバーの哲学書も手に取ってみたのですが、基礎知識が全く無いときに手を出したので、全く読み進められず何も得られずの状態が続いた時もありました。
難しいものを読めば頭が良くなるという非常に短絡的な発想でした・・・。
知らない単語や情報が多すぎて、何を調べればいいのかもわからない状況でしたし、進捗も芳しくないし、成果も出ず、本を読む理由を見失っている状況でした。
しかしその後、入門向けの文庫本や一般人向けのメンタルケア関連の本を読んでいく中で、キーワードや前提となる知識が身についていきました。
すると前は全く読み進まず全く吸収できなかった本でも、自分が分からない点も絞られ、読むスピードがどんどん上がっていき、要約作成まで辿り着けました。勿論その進歩も嬉しかったですし、難攻不落と思っていた本の内容を自分なりに整理できたのは大きな達成感でした!
アウトプットへの寄与
インプット系の趣味から身に着けた情報やスキルは勿論アウトプット系の趣味にも活かされます。自分に合う趣味に出会えるきっかけを増やせるというのは前述のインプット系の趣味と同様です。
ここではアウトプット系の趣味への寄与という面でより固有な内容に焦点を絞りたいと思います。
アウトプットの前にはその材料となる情報のインプットが必要
日本語で入力と出力と表現される通り、アウトプットの前には何らかの入力、自分の中での情報の蓄積が必要となります。
勿論、より画期的な創造性の高いアウトプットにはその人独自の能力やひらめきも同時に必要となります。
しかし、過去の偉大な発明家も、先人の知識の蓄積が無ければその偉業は達成出来なかったでしょう。
複数分野の組み合わせによる可能性
また一時期頻繁に耳にしていたイノベーションも、完全に新しい発想や技術によるものではなく、既存の発想の組み合わせにより導かれたものが多くあります。
例えば2021年現在勢いのあるUbar Eatsもその基盤技術となるGPSを自ら開発したわけではありません。
また、1つの分野では先駆者や自分よりも凄い人の存在により、自分なりの価値を見出せない時がほとんどだと思います。
しかし、複数の分野を組み合わせることで独創的な観点からの取り組みが可能となり、自分らしさを高めることができるかもしれません。
これは既に何か確立した趣味を持っている方にも、新しい趣味を増やすことを推奨する理由となります。新しく始めた趣味により得られた発想が、既にある趣味の進化に繋がる可能性があるのです。
インプットがそのままアウトプットに繋がるわけではないですが、インプットはアウトプットのための必要資源となります。
私の経験
まだ表現方法の勉強中なのでここは私も奮闘中です。ただ何か例を出すとすれば、心理学とアートを組み合わせたアートセラピーへの興味等、次の段階の候補が既に見えてきて現在の取り組みのモチベーションを上げています。
また、このブログもある意味、これまでのインプットの集合の結果といえるかもしれません。
次回の記事
次回は下記の影響の2番目に入っていきます。日常活動を振り返る上で重要なポイントの参考となる点が出てくると思いますのでよろしくお願いいたします。
- 知識の拡大
- 自身の価値観の把握
- 習慣化と自信の形成