油絵の進捗日記-2022年4月:紅葉の山完成

どうもこんにちは!GWも超えて春から夏へ季節が移りはじめていますね。新年度で生活に変化があった方は、特にあっという間の1カ月だったのではないでしょうか?

さて、前回に引き続き季節感を無視して紅葉した山々を描いていきます。下記三つを課題としていましたが、上手く仕上げることは出来るのでしょうか?

  • 樹木と紅葉の表現
  • 河川敷の表現
  • 遠近感の表現
前回更新までの絵、河川敷はほぼ手付かず

それでは早速進捗を見ていきましょう!

進捗

2022/3/28:樹木の茂み感をアップ!

3/25までの絵は立体感を表現するための下地として、明度が低い色で全体を塗りました。今回の目標は、明度が高い緑彩度が高い緑を組み合わせることで樹木の茂みを際立たせることでした。

光が当たる樹々の頂点カドミウムイエローレモンカドミウムグリーンを混ぜた少し高い明度の緑色でぬりました。枝と葉の形を表現するために、筆の動きを縦にしてべた塗りにならないように注意しました。

また一旦暗めの色で重ね塗りしたために明度が下がっていた箇所をカドミウムグリーンとサップグリーンをそれぞれ単色メインで明度を高く濃くぬりました。

右端の樹木の変化が分かりやすいと思います。2022/3/25時点ではオレンジ系が強く隙間や枯れを彷彿させる色でしたが、3/28では緑の密度が上がり茂みの立体感が表現できています。

画面右少し上の河川敷上の樹々の小島茂み感を特によく表現できたと思います!

色を少しずつ変えながら筆を細かく動かすことで、自然のランダムで変化に富んだグラデーションを表現できました。また、3/25に一度暗めの色で塗っておいたことも影や明暗のコントラストの表現に繋がっていると思います。


アップにしても綺麗に見えるのは私の作品では珍しい!

2022/4/2:河川敷の表現を本格化

いよいよ課題の一つである河川敷の表現に入っていきます。


河川敷は一番自信が無かったので取り組みも一番最後となりました笑

ペイネスグレープルシアンブルーという暗い色を軸に塗り、その上にチタニウムホワイトを重ねていくことを繰り返しながら明暗を表現していく作戦です。

河川敷とその上に転がる岩の形がじんわりと浮き出てきたでしょうか。岩同士の境界を表すように暗い色線で塗り光が当たっている箇所チタニウムホワイト点で塗ることを意識しました。

手前の樹々が近いことを強調するために明るめの緑で重ね塗りをしています。中央下の河川敷内の樹木の離島について、明るい部分を強調することで形がより立体的に表現できました。

紅葉した山についてはオレンジの塗が単調であったので、スカーレットアクセント付けをしています。画面奥中央のモチーフの彩度が上がることで、大分絵の印象が完成に近づいたと感じます。

2022/4/5:河川敷を調整しながら全体の仕上げへ

引き続きペイネスグレープルシアンブルーという暗い色と、明るいチタニウムホワイト交互に塗りながら河川敷を表現していきます。

暗い部分をしっかり塗り込むことで岩の形がくっきりとしてきています。

また樹々の暗い箇所にカドミウムグリーンを塗り、明るい箇所が相対的に明確になるようにしました。中央下の河川敷内の樹木の離島の立体感がよりくっきりしました。

最後に川の部分にチタニウムホワイトこすりながら塗って水のしぶきを足すことで、川の流れの表現を意図しています。

2022/4/19:河川敷の表現に納得がいったので一旦完成!

ここからはひたすら河川敷を中心に納得いくまで修正を続けていきます。石の下の影を自然な範囲で濃くできたので、石・岩の立体感が出てきました。

河川敷で光が当たる明るい部分は、自然のランダムな形を表現するため、指でチタニウムホワイトを足しています。この塗り方だと塗にムラが出るので、色の強弱がランダムに表現できました。

その他では川の形に沿うように川のしぶきを修正樹々の色の勾配が不自然なところを修正して完成となりました!

2022/5/11:GWを超えて少し手直し

GWに自分の絵を見ていて、川のしぶき河川敷の岩の光の当たった明るい部分が気になったので、それぞれ修正しました。

また、遠景の表現が単純すぎると感じたので、濃いグレーを使って雪山の凹凸を強調しました。この時、強調し過ぎて遠近感が損なわれないようにぼやかすことを意識して塗りました。

も全体的に成長させてボリューム感を増やしています。突発的な修正でしたが思ったよりも雲の立体感空との曖昧な輪郭部分を表現できたと思います!

課題の振り返り

樹々と紅葉の表現

樹々の形を考えながら筆を動かしたことで、樹々の形をより立体的に表現できました。また補色を混ぜた暗い色で暗い部分を明確にするとともに、明るい部分を相対的に強調できたと思います。

紅葉の表現も細かく色を変えて塗ることを意識した結果、昔の絵と比べて自然な勾配を表現できています。ここもどこを明るくするかを考えてから塗ったので、違和感を少なく仕上げることが出来たと感じています。

下記は特に上手くいったなと感じる箇所です!

一方で左側から中央の紅葉の表現は単調となってしまっているので、また時間を見つけて加筆して修正したいです。

河川敷の表現

また灰色を基調としたモチーフの表現はこれまで苦手としたでしたが、今回の河川敷の表現は結構うまくいったと思います。

暗い色と明るい色を交互に重ねていくことで、自然独特の複雑な色の勾配の表現に繋がりました。以前の絵で学んだ線による影の表現も今回の絵に取り入れることもできました。

どこが明るくなるかという想定が不足していた部分もありましたが、最後の修正でチタニウムホワイトを指でこすりながらポイントで追加することで、不自然さも大分マイルドになりました。

下記2箇所は中でも上手く表現できたなと自信があるとことです。

下記の部分に関しては、一部岩が平面的になってしまったのが少し反省点です。

また、オリジナルと比較して少し青白い表現となってしまったので、色の選択や作り方は再考の余地がありそうです。こちらは今後の課題とします。

遠近感の表現

最後の課題は遠近感の表現で、下記三つのポイントに注意しました。

  • 雪の掛かった背景の山をぼかして描き、距離感を表現する
  • 樹々の色について、手前を明るく、奥を暗くすることで奥行きを表現する
  • 河川敷の幅が奥に行くにつれて狭くなるように意識して描く

いずれも狙い通り遠近感の表現に繋がっていると感じますがいかがでしょうか?真ん中の紅葉の山の色を濃いめにしたことで、奥の雪山のぼやけがより強調できたというのは大きな収穫でした。

反省点はありますが、今回の絵に対する課題はほぼ思い通りに達成できたというのが今回の総合的な振り返りです!

今後の課題

制作スピードの改善

現在複数の作品を並行して作成していますが、どうしても各作品を制作するスピードが落ちてしまいます。今回日記でご紹介した作品も、完成が4月の中旬となってしまいました。(最終的には修正もあったので5月ですね;)

色々な作品に挑戦する機会を増やすためにも、完成までのスピードをなんとか改善したいなと感じています。

単純に掛ける時間を増やすのが一つの方法ですが、仕事が忙しい時期では限界があります。純粋な効率化が必要になると感じています。


効率化を重視し過ぎると作成の楽しみというか、試行錯誤の時間が失われてしまうので、注意が必要ですが・・・。

そのためには基礎を勉強して不要な修正の時間を削りたいです。油絵の勉強本を色々探していましたが、構図から表現方法、色の作り方まで丁寧に解説している一冊(山中 俊明氏の「基本が身につく油絵レッスン」)を見つけたので、この一冊を元に今後優先的に練習すべきスキルを検討中です!

また、コロナ禍もWith コロナの段階にシフトしている印象を受けるので、中断していた油絵教室通いも再開を検討しています。

色の作り方・選択

今回河川敷を描いていて、狙った通りの色を出すのに苦労しました。行き当たりばったりで塗っているところが否めないので、必須となる色の知識が不足しているのが課題です。

色を組み合わせるとどんな色になるかという混色見本帳を作ったことがなかったので、5月中に作成する予定です!

また上記の教本を元に油絵の色に関する基礎知識も固めていきます。これまで色単体の明度や彩度という観点しかなかったので、色の組み合わせによる効果や表現など、混色の知識も身に付けていきたいと思います。

おわりに

以上4月+αの油絵進捗日記でした。

色のメリハリがハッキリした迫力のある絵となったので、とてもお気に入りの一枚です!

裏では公募用の作品を制作していたのですが、目指していた公募が指定する作品サイズを見落としていたという痛恨のミスがあり、応募は一時保留中です。

ただ、公募は一つではないので、条件が合致する公募を探しつつ、公募用の作品を更に仕上げていければと思います!


そのためこちらで公開できるのは少し先になりそうです・・・泣

公募用の作品を制作していて、作品のクオリティを上げる難しさをより実感しています。自分の中でのハードルも上がるため、技術の向上に繋がりそうだと感じています。なんとか今年中にどこかに応募するというのが現在の目標です!!

それではまた次の記事で!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA