どうもです!徐々に梅雨の訪れを感じる今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか?気候の変化が激しくなってまいりますので、体調管理に気を付けたいですね!
今回取り上げる本はちょっといつもとテイストを変えて佐久間宣行氏の「佐久間宣行のずるい仕事術」(ダイヤモンド社)です。
ちょっと面白そうだなと思って手に取ったのですが、他業界の仕事や人間関係形成にも役立つポイントが整理されているなと感じ取り上げてみます。
それでは早速本題に入りましょう!
本書について
作者
筆者はテレビプロデューサー、演出家、作家、ラジオパーソナリティー、そして最近ではYoutubeやNetfrixでも活躍の場を広げている佐久間宣行氏です。
テレビプロデューサーとしては、「ゴットタン」、「あちこちオードリー」、「ピラメキーノ」等の有名な番組を手掛けています。
そんな幅広い分野で活躍する筆者が、消耗せずにやりたいことをやるための戦略を紹介する一冊となります。
しかしそんな筆者も最初から順風満帆だったわけではなく、人間関係や仕事内容に悩むことも多かったと語ります。
現在のご活躍ぶりから、入社当時は苦戦されていたのは少し意外ですね。
その悩みの中での決意や思考錯誤により組み立てられた戦略を紹介したのが本書となります。
会社にどこまで合わせればいいのか、このままで先があるのか、会社の人間関係にどこまで付き合わばいいのか、同じような悩みを持つ人は多いと思います。
そのため、業界を超えて様々な人に参考となる一冊であると感じました。
本書の構成
本書は下記6つの章に分かれており、それぞれについて8-14の戦略が紹介されます。
また、間にコラムとして一緒に仕事をしてきた著名人(おぎやはぎ氏、放送作家オークラ氏など)のインタビューも入っており、他者から見た筆者の印象、関係性もうかがうことができます。
- はじめに
- 第1章 仕事術編
- 第2章 人間関係編
- 第3章 チーム編
- 第4章 マネジメント編
- 第5章 企画術編
- 第6章 メンタル編
本書の特徴
本書で特筆すべき点は、筆者の言語化能力の高さです。
過去の取り組みがそのまま紹介されているのではなく、背景、意図や具体的なアクション、注意点、そして実際の例が簡潔にかつ分かりやすく戦略事に紹介されています。
テレビ業界は中々特殊な環境だとは思うのですが、他業界の自分でも実践しやすそう、取り組んでみたいと感じる点が多かったのはそのためと感じます。
筆者のやり方を紹介する形式の本でたまにある、持論の押し付けやただの行動の網羅ではありません。
本書から筆者が自身の思考や知識を整理する時間を取り、内省によりじっくり戦略を練り上げてきたんだという背景が読み取れます。
テレビ番組のみでなく、イベントやラジオ、youtubeと、幅広い分野で成功している理由を実感できました。
筆者は本書に込められた想いを下記のように記します。
この本には、入社当時の絶望から20年以上かけて僕が身につけた作戦の数々が入っています。入社したばからの方や、責任が重くなって岐路にいる方、やりたいことが見つからない方。できるだけいろんな人の役に立てるように書きました。どの立場のときもあった僕だから書けた本だと思います。
だから存分に使ってください。
ずるい仕事術 はじめに p6-7 佐久間 宣行
本書で学んだ点
本書は下記の視点で様々な戦略を紹介しています。
- 第1章 仕事術編
- 第2章 人間関係編
- 第3章 チーム編
- 第4章 マネジメント編
- 第5章 企画術編
- 第6章 メンタル編
その中で特に直ぐ取り入れたいなと感じた点と印象に残った点を整理します。個人的に二つの戦略に大きく分類できると感じました。
それは「自分の軸を持つ」ことと、「やりたいことができる環境を整える」ということです。
それぞれについて該当するセクションを一部抜粋しながら整理できればと思います。
自分の軸を持つ
無気力な時は「再生産」を疑え:中長期的な目標を持つ
まず大事なポイントは「自分の軸を持つ」ことです。
中長期的な視点で自分の進む道、活躍する方法、組織に提供する価値を定めることで、自分のキャリアを築く上での自主性や計画性が上がります。
人間同じ時間でも、やらされ仕事か自主的に選んだ仕事かにより、自己コントロール感と充実感は大きく異なります。
また、キャリアを築く上で必要な経験やステップを周囲が用意してくれる可能性は低いです。自分の人生の責任をもてるのは自分のみであるため、可能性を広げる経験値やきっかけを得るためには次につながる仕事を自主的に引き寄せる必要があります。
逆に筆者はこのような必要な経験値を得られない状況を「再生産」と表現し、中期目標を掲げる重要性を主張します。
刺激がなく、成長機会を奪う「再生産」の仕事ばかりする人は、「自分じゃなくてもいいのでは」という無気力状態の沼にはまる。(中略)そうゆう沼にはまった人は、まず3~5年後に向けた中期目標を掲げよう。中期目標がないと、目先ばかりを優先し、同じような仕事ばかり続けてしまう。
ずるい仕事術 第6章 メンタル編 p215 佐久間 宣行
再生産の状態に陥ると仕事の中の変化や成長が減り、環境変化でその仕事の需要が下がった時に自身も会社や組織から不要となるリスクを抱えることとなります。
今の仕事に慣れてきたなという安心感ももたらす状況も、再生産の沼が近づいている警告かもしれませんね!
中期的な計画を立てるうえで大事なのが「数年後、どんな仕事をしたいか、それにはどのポジションにいればいいか」という目標の設定と、「どんなスキル・経験・ステップがあればそれが叶うか」という逆算になります。
3~5年後先のことを考えるのは普段と異なる頭を使うため、なかなかカロリーが必要な作業となりますが、この時間を持つかどうかで普段の働き方が大きく変わります。
しっかりと自分と向き合い考える時間を設けることが再生産の沼を抜け、自身をアップデートし続ける上で重要となります。
自分の「キャラ」を理解する、「ちょっと無理」する:「自分の得意を見つける」
中長期的なステップを考える上で重要なポイントが自分の「キャラ」を理解することです。
筆者はRPGに例え、自分が勇者なのか僧侶なのかが分かっていない人が多い点を指摘します。
自分の方向性が分からなければ、自分の武器を有効活用できず、無理や負担も増える辛い道を歩む危険性が上がります。
一体自分の武器は何なのか、強みは何なのかを知ることが重要となります。
しかし、なかなか自分の強みは自分ではわからないもの・・・。そこで筆者は見つけるための二つのアプローチを紹介します。
一つ目は「努力の割に評価されること」の中にあると主張します。
「そんなに努力していないのに、やたら褒められる(感謝される、驚かされる。)」そんなところに、あなたの才能が隠れている。
ずるい仕事術 第3章 チーム編 p94 佐久間 宣行
他の人が苦労していること、手が出せないことを、無意識に難なくこなしている。そのようなところにあなたの強みは隠されているかもしれません。周りの評価と自身の認識のギャップがあればそこを深堀してみましょう。
また、二つ目のアプローチとして、このような周囲の評価を得る上でも、自身の可能性や限界を見つける上でも、「ちょっと無理」することの重要性が紹介されます。
自分の安心する領域で同じ作業をしているのみでは自分の可能性を広げることはできず、自身の能力の開拓や発見にも繋がりません。
自分の強みが分からないうちは難しい仕事にもどんどん挑戦することを筆者は推奨します。
更に筆者は失敗しても言い訳がつく、若手のうちに挑戦することを推奨します。周囲もある程度失敗を想定しての挑戦となるため、失敗したときの評価ダウンというリスクを最小限にできます。
また、難しい業務への挑戦は社内で顔を広げることにもつながるため、その後のステップアップややりたいことへの機会の拡大も狙えると筆者は捕捉します。
筆者は周囲からの評価のために飲み会などで余計に時間を割くことは不要と主張します。その代わりに消耗せずに仕事で評価を得るための戦略を各方面から紹介します。
自分なりの仮説を用意する
仕事で成長していく上で、闇雲に仕事をこなすのではなく「正しい努力」をする必要性を筆者は指摘します。
「正しい努力」をする上での1つのアプローチは、自分なりの仮説を設定することです。仮説を設定することで情報の分析や、結果の検証・修正という次に繋がるステップが生まれます。
この仮説がないと何となくで仕事を流してしまったり、自分の取り組みがよかったのかを判断しずらくなったりするため、結果から学びを得ることが難しくなります。
また、この自身の中の仮説があることで、会社の評価に振り回されることも回避できます。
会社の評価の基準というのは直ぐには変わりません。改革しようとしても、試行錯誤で結局元通りになってしまった経験をお持ちの方もいるかもしれません。
その一方で世界の変化は激しく、会社の評価の変化は追いつきません。そのため、会社の評価に沿っているだけでは、長期的な選択や戦略を誤る危険性があることを筆者は指摘します。
会社の評価を得ることも重要ですが、社会的に評価されるものでなければ長続きしないでしょう。
自身の仮説が無ければ、仕事の進め方の基準が会社の評価のみとなってしまうため、自分の仕事の幅も会社の枠の中にとどまることとなります。自分の仕事の成果における会社・組織への依存度が高い状況です。
どうすれば今の仕事を最大限成功させられるか、今社会から求められることは何かという仮説を設定することで、「正しい努力」に結びつき、自身の持続的な成長の機会を増やすことに繋がります。
やりたいことができる環境を整える
次に重要だと感じたのは、「やりたいことができる環境を整える」です。これは大きく分けると、「敵を作らない」、「チームビルディング」、「会社を納得させる」に分解できると考えました。
「メンツ地雷」を踏んではいけない:敵を作らない
自分のやりたいことを進める上で、社内に敵を作らないことは重要です。社内に敵を作ると妨害や抵抗を受けるのに加え無駄な体力の消耗に繋がります。
孫氏の兵法でも「戦わずして勝つ」ことが重要とあるように、無駄に敵を作ることは百害あって一利なしでしょう。
筆者は組織で働く上で、相手のメンツを潰さないように警鐘します。
組織で働くうえで、これだけは絶対に覚えておいてほしい。人はメンツで動いている。「ナメンなよ」が、争いごとの9割と言ってもいい。
ずるい仕事術 第2章 人間関係編 p61 佐久間 宣行
マズローの欲求階層説でも承認欲求が低次欲求に含まれることからも、人にとってのメンツの重要さがうかがえます。メンツが傷つけられた時、人は自分を守るために様々な衝動に駆られてしまいます。
そのような事態を避けるためには、「メンツを傷つけない」よう、「メンツを立てる」ように気配りや根回しが必要になります。
そのためには報告等の順序を守る、相手に話を通しておく、利害関係を調整しておくなどが戦略として考えられます。
リスクのある相手に助言を求めておいて、味方に引き入れておくのも一つの戦略でしょう。「ここは〇〇さんのアイディア」という強調までできれば、「メンツを立てる」には十分でしょう。
合理的に物事を進めるには、一時の感情に流されず長期的に何が自分の為になるかを考える必要があります。
その上で、自分が感情的にならないのみでなく、周囲の感情を逆なでしないことも重要であるという学びが得られました。
「ムカつく」「ギャフンと言わせたい」そんな幼い感情に振り回されて、相手のメンタルに損失を与えようとすると、回り回ってきっとあなたが損をする。大切なのは相手に勝つことではなく、障壁なく仕事ができる環境を手に入れること。僕が自由に働けたのは、だれのメンツも潰さなかったからにほかならない。
ずるい仕事術 第2章 人間関係編 p63 佐久間 宣行
コミュニケーションは「最短距離」より「平らな道」:自分を下げて相手のメンツを守る
相手のメンツを傷つけず、敵を作らないで主張を通す一つのアプローチとして、「最短距離」ではなく「平らな道」を進むことを筆者は推奨します。
「最短距離」とは「正論をまっすぐ吐く」ことで、相手のメンツを傷つけたり、偉そうに映り周囲を不快にしたり、様々な弊害が懸念されることを筆者は指摘します。
そのような事態を回避するためにお勧めなのが「平らな道」であり、「会社のため」、「未熟な視点」という要素を加えるだけで、主張が通りやすくなったり、協力者・理解者を得やすくなります。筆者は下記の通り具体例を紹介します。
「誰でもつくれる番組より、僕にしかできない番組をつくったほうが会社の利益になりませんか?」(中略)
こんな態度じゃ、いつまで経っても会社と仲良くできない。そこで、言い方を変えることにした。
「僕はゴールデンの番組をつくるのが苦手なんです。全然、企画を思いつきません。だからそれは得意な方にやていただいて、僕は自分ありに精いっぱい、会社に貢献できる仕事をやらせてもらいたいです。」
言っていることは同じだけれど、それ以来、パタッと打診は止んだ。
ずるい仕事術 第2章 人間関係編 p66 佐久間 宣行
ゴールデン番組へ繰り返し打診される中、自分の貢献方法としてゴールデン帯外の変わった番組の制作が適切と考えた筆者が取った戦略となります。
この方法であれば利己的な印象は少なく、ゴールデン番組に携わっている人のメンツを守りつつ、会社に納得してもらいやすい主張が可能となります。
折角自分の軸を持っていても周囲の納得感を得られなければ、その軸に沿って進むのはいばらの道となってしまいます。自分の進むべき道を選択する上で重要な戦略と感じました。
会社の中で中々意見が通らないという悩みがあった私にとって、言い方の工夫としてとても参考になるポイントでした。
「稼がなくていい企画なんてない」:会社・組織の視点を意識する
「会社」のためという視点を少し深堀してみたいと思います。
会社や組織の中で何かをしようと思えば、そのリソースを使うことになるので相手を納得させる根拠や材料が必要になります。
筆者の例として、番組として面白さは評価の軸の一つになりますが、それだけでは会社視点では不足となることを指摘します。
確かにどれだけ面白いコンテンツを生み出しても、赤字でその後の展開が見込めないのであれば、会社はお金を出すことはできません。
どうすれば主張を通せるか、どのような要素があれば納得できるか、会社・組織の視点で何を求めているかを考えることが重要です。
そして、会社・組織の立場で考える切り口として「儲かる匂い」と「成長の匂い」を紹介します。
でも会社は「おもしろいこと」がしたいわけじゃない。だから立てた企画を続けるためには、会社の好きな匂いを漂わせ続ける必要がある。それが「儲かる匂い」と「成長の匂い」だ。
ずるい仕事術 第5章 企画術編 p174佐久間 宣行
自分のやりたいことがあった時に、この二つの視点からのアイディアを加えることで、会社や組織の納得を得やすくなります。
ここはやりたいことが出来る環境を整える上でとても重要な関門となると感じました。しかし、それだけあって直ぐに実践するのは難しいとも感じました。
特に「成長の匂い」はその業界によって大きく異なるので難しいと感じます。
一朝一夕で出来るものではなく、普段から会社かつ中長期的な視点で仕事に取り組み、業界と会社の未来を考え続けることで、少しずつ身についてくるものでしょう。
個人的な戦略としては、成長を続けるためにあるべき会社の姿を想定し、その理想に対する不足点や問題点を考えることが糸口になるかなと感じました。
身内にこそ気を遣う:適切なフィードバックを活用
ここまで会社や上長の視点に対する戦略を中心にピックアップしてきましたが、成果を上げる上で同時に重要となるのが一緒に働く仲間や部下の存在です。
複雑化した現代社会では一人で得られる成果はたかが知れています。大きな成果を得るためには、一緒に働く身内と上手に付き合い協力し合える関係を築く必要があります。
筆者は身内と好ましい人間関係を形成するための方法として、フィードバックの活用を推奨します。
フィードバックは大きく分けると褒める場合と、指摘や注意が伴う場合の二種類に分類でき、注意点も場合により変わります。
相手の頑張りや気遣いを褒めることは、相手の長所を伸ばすことに繋がるだけでなく、自分がいなきゃという存在価値を実感してもらうことでモチベーションを上げる有用なアプローチとなります。
褒めることで相手は同様の努力を継続しようとするので、習慣化や強み確立に繋がります。当たり前と思うようなことでも、相手に継続してもらいたい習慣がある場合は褒める態度を示すのが重要です。
筆者は褒めることによる恩恵を下記の通り説明します。
相手を褒めるということは、コストがかからない最強のビジネススキルでもある。なぜなら褒めるというのは、相手の武器がわかることでもあるからだ。武器がわかれば、どんな仕事を一緒にやりたいか、この人はどんな場なら活躍できるか、自然と理解できるようになる。
ずるい仕事術 第2章 人間関係編 p76-77 佐久間 宣行
褒めるには相手の長所を探す必要があります。そのため、相手の悪い所ではなく、良い所に着目する姿勢の習慣づけに繋がります。
そうすると、悪い印象に引っ張られて仕事がやりにくくなるという、負の影響の回避も期待できます。
また、私の経験上は、頑張った・苦労した部分は褒められると特に嬉しいので、褒めるポイントを探す上での切り口として注目しています。
褒める時のポイントとしては、自己重要感の強化をより高めるため、周囲の前で褒めることを筆者は推奨しています。
一方で指摘や注意の場合には、下記注意が必要であると指摘します。
- シラフで話す。注意は冷静に感情ではなく論理で
- 個別に話す。周囲にさらしたりメンツを潰したりしない
- 相手に非があっても逃げ場を用意すること。決して追いつめてはいけない
人格攻撃なんてもってのほか。次につなげるという意識を重視して取り組むことが重要です。
このようなコミュニケーションをうまく活用して、身近なメンバーの協力・やる気を最大化することも、やるべきことが出来る環境を整備するために重要な取り組みと感じました。
効率的に成果を生み出すために
そのほか、効率的に成果を生み出す上で、下記のポイントが印象に残ったのでピックアップします。
「雑務」こそチャンスに変える
どんなに仕事をコントロールしても、やりたくない仕事や一見意味の無さそうな仕事は発生するものです。これは自営業やフリーランスの方も同様でしょう。
このような仕事をしているときは退屈で、充実感もなかなか得られません。
そこで筆者は、自分なりの工夫やアイディアを加えることで「自分にしかできない仕事」へ変えれないか挑戦することを推奨します。
筆者は過去の仕事で、ほとんど映像に残らないお弁当の用意を依頼された際、出来るだけ設定に近い出来へ仕上げた結果、台本がそのお弁当を中心としたものに変更となった経験を紹介します。
誰にでもできる歯車としての仕事が、「自分にしかできない仕事」へ変わった瞬間です。
このような仕事の積み重ねは必ず見ている人がいるので信頼の貯金となり、その後の仕事のチャンスの源泉となります。
一見退屈な仕事をそのままなんとなくでこなすか、何か自分にとって意味のある仕事とできないかという取り組み方の違いは学びの機会の積み重ねにおり長い人生で大きな差を生むでしょう。
目の前の仕事が自分にどのような意味を持つか 、どのようにすれば価値のある仕事にできるかを自主的に考えて取り組む 。このような姿勢は自分の成長の機会を増やすのみでなく、 日々を意味ある充実したもの に変える 効果も持っていると感じました
もちろんほかの仕事の量と求められる質とのバランスを考慮した適切な時間配分も重要と思います。
会議をより効率的なものへ
また、本書を通して個人的に自身の会議への取り組みの甘さを痛感したので下記二点を注意したいなと感じました。
- 会議は「事前準備」で勝て:会議は決定者に存在感をアピールできる貴重な場
【事前準備】
・想定質問を用意して、よどみなく答えられるようにしておく
・必要になりそうな資料はあらかじめ用意する
・いつ振られても答えられようアイデアを持っていく
・前回の会議で話題に出たことは、調べて次の会議にもっていく - 会議後の「5分」で差をつけろ:会議の盛り上がりを確実に実行し、成果に繋げる
【筆者の取り組み】
・その場で解決できる問題やアイディアをアウトプット(文章化等)する
・スケジューラーのメモ欄に下記を整理
・その日の要点
・次の会議に達成すべきこと
・次回までに自分がやっておくこと
私の悪い癖として、どうしても会議は時間の無駄が多いものだととらえてしまいます。しかし、会議だからこそ効率よく進められる業務もありますし、意識と進め方を変えることにより効率は改善できると感じました。
会議の場で合意や納得が得られると後が早いです。その上で必要な資料を準備するという視点は特に自身に不足していたので、特に改善すべきポイントとして勉強になりました。
その場での瞬時な対応が苦手な内向型の私としては、事前準備の有無は会議での成果に大きな違いを生むことを実感しています。
筆者は各出来事に対しどうすれば自分にとって意味・価値のあるものへできるかという認識の枠組み替え能力がすごいなと感じた点でもあります。
終わりに
以上佐久間宣行氏の「佐久間宣行のずるい仕事術」(ダイヤモンド社)に関する読書日記でした。
補足として、今回あまり取り扱わなかった章も有用なポイントは多いです。例えば第5章企画術編はアイディアが仕事の軸となる人に参考になる戦略の豊富だと感じます。
また、第6章のメンタル編も、仕事に消耗せずに自分の道を進むためのアプローチが紹介されており、多くの人に有用な内容と感じました。
第6章は正直本ブログでも取り上げたいポイントも多かったのですが、これまで取り上げた本とより異なる切り口であると感じた第1-4章を中心にピックアップしました。
自分もすぐに実践できそう、実践したいと感じたポイントを絞って整理してみましたが、皆様の参考にもなっていれば幸いです。
ピックアップできなかった多くの戦略がまだまだ本書では紹介されていますので、興味が湧いた方はぜひ手に取っていただければと思います!
それではまた次の記事で!