科学的な視点から幸福について考える。3つの幸福とは?-読書日記(1/2)

明けましておめでとうございます!

昨年はTwitterでの油絵の公開開始、このブログの開設、初めての転職活動で今の職場の良さも再確認できたので、非常に充実した一年となりました。

今年はその時の経験や、新しく出来た関係を活かして、更に充実とした一年とできればと考えています!

さて、2022年の最初は幸せについて考えることから始めてみたいと思います。

年末年始に幸せについてゆっくり考える時間を作ることで、現在の頑張りの方針を改善出来ればいいなと考えています。

また、この記事が皆様にとっても、幸せについて考える時間を作るきっかけとなれば幸いです。

今回は前半となり、本の概要部分に触れていきます。

今回の本

樺沢 紫苑氏「精神科医が見つけた3つの幸福-最新科学から最高の人生をつくる方法」(飛鳥新社出版)を読みました。

幸せというテーマは、紀元前から数多の哲学者や思想家が考えてきたテーマです。

その中で色々な幸せの形もありましたが、自然科学の発展により科学的な視点でアプローチすることが可能となりました。

今回の本の特徴は、この幸せを生み出す主な3種類の幸福ホルモンをピックアップし、そのホルモンによりどのような幸せがもたらされ、それぞれをどのように積み上げていけばいいのかを解説している点です。

そのため、この本は哲学書のような抽象的な内容ではなく、どのような行動をすればいいかも指南する実用書となります。

そして科学的な視点で論理が構成されているため、強い納得感を得ながら読み進めることができました。

また、科学的な視点といっても、実用的な部分のみに触れるのみで、ホルモンの細かい作用機序等の専門的な記載はほとんど無いので、生物の背景知識が無い方でもストレスなく読める内容だと思います。

筆者について

樺沢 紫苑氏は、「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」というビジョンを持って活動されている精神科医です。

その情報発信は著書だけでも30冊以上とすごい量ですが、その範囲も多様でYoutube公式メルマガオフィシャルファンクラブと幅広く活動されています。

その言動の一致性テーマへの共感から、個人的に強く応援している著者の一人です。

メンタル疾患で本来手に入るはずの人生の可能性が失われるのは、その人にとっても社会にとっても大きな損失と考えています。

メンタル疾患の予防人生の充実感に繋がるノウハウを多くの人が知ることは、この世をより良いものとするために重要なアプローチと考えており、私も周囲の人に筆者の著書をオススメしたり、学んだことを共有したりしています。

特に「学びを結果に変えるアウトプット大全」(サンクチュアリ出版 )は2年以上前に読んだのですが、このブログを始める動機ともなったほど強く長く影響を受けている一冊です。

逆にここまで影響を受けている方の著書なので、盲信しないようにその根拠を注意深く考えながら読むことも重要ですね。

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そのような観点で読んだのですが、根拠がもうちょっと知りたいなと個人的に気になったのはp74の「幸福は「結果」ではない。「過程」である」くらいでした

概要

本書では幸福を構成する主たる幸福物質として、「セロトニン」「オキシトシン」「ドーパミン」をピックアップし、それぞれがもたらす幸福の種類へ幸せの形を分類しています。

それぞれの幸福がどのようなものか下記の通り説明しています。

セロトニン的幸福とは、一言で言うと、健康の幸福。心と体の健康です。

オキシトシン的幸福とは、つながりと愛の幸福。友情、人間関係、コミュニティへの所属などの幸福です。

ドーパミン的幸福とは、お金、成功、達成、富、名誉、地位などの幸福です。

精神科医が見つけた3つの幸福-最新科学から最高の人生をつくる方法 p24

セロトニン的幸福

セロトニン的幸福心と体の健康を指し、基本的なイメージは「爽やか」「リラックス」となります。

セロトニン的幸福はコミュニケーションや集中力等の行動の質にもポジティブな影響を与えるため、オキシトシン的幸福とドーパミン的幸福に対して基盤となる幸福となります。

逆にセロトニン的幸福が失われることは、病気不調な状態を指し、感情のコントロール集中力仕事のパフォーマンスにも悪影響が出てきます。

うつ病の時はセロトニンが低下していることがよく知られています。

セロトニン的幸福の特徴として、健康な時には当たり前のものとして、その有難みを実感しにくいという点があります。

そのため、病気により失ってから始めてその大事さに気付くも、その時には取り返しがつかないという事態に陥る危険性があります。

そうならないためには、今ある自分のセロトニン的幸福を確認し、不足していれば心身の不調を予防するために習慣を改善することが重要です。

私の経験

私も2020年秋頃に仕事のストレスでメンタル不調になりかけたことがありました。

休日も含め、仕事での悩み事が頭から離れず、気を紛らわせようとしても何も集中できない状況でした。

この時は、友人との交流でさえ十分に楽しむことができませんでしたので、セロトニン的幸福の重要性を強く実感しています。

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私はその後、筆者の推奨する朝散歩と瞑想、そして、睡眠の改善に取り組むことで、深刻になる前に回復することができました。もし、この異変への気付きが遅くなっていたらと思うとぞっとします。

オキシトシン的幸福

オキシトシン的幸福は、他者との交流関係によって生まれる幸福であり、基本的なイメージは「つながりによる安心感」となります。

他者と交流することで、コミュニケーション自体を楽しんだり、自分が周囲から必要とされており、1人ではないという安心感を得ることが可能です。

同じやすらきでも、セロトニン的幸福とは異なり、相手が必要となるのが特徴となります。

孤独や孤立により、オキシトシン的幸福が失われた場合は、「寂しさ」「虚しさ」「疎外感」に繋がります。

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孤独感は現在深読日記で取り扱っている「自由からの逃走」でも、逃走を生み出す不安の原因として注目されていましたね

このような状況は、心理的ストレスを生み、セロトニン的幸福へも悪影響を及ぼします。

一方、オキシトシン的幸福セロトニン的幸福お互いを増幅しあう関係も持ちます。

まとめると、オキシトシンの分泌によって、「身体の健康」「心の健康」「脳の活性化」が得られ、「健康」というセロトニン的幸福を促進することになるわけです。セロトニン的幸福によって、安定した人間関係が構築され、安定した人間関係によってオキシトシン的幸福が得られると、さらに健康が増進する。

精神科医が見つけた3つの幸福-最新科学から最高の人生をつくる方法 p87

また、オキシトシン的幸福ドーパミン的幸福増幅する効果があります。

同じ行為でも、1人よりみんなと実施した方が、「オキシトシン×ドーパミン」の掛け算となるため、幸福感が得やすくなると筆者は主張します。

また、オキシトシンにはドーパミン的欲求を抑制する効果があるので、ドーパミン的幸福の闇の側面である依存性の回避に繋がります

私の経験

これは自分にとっては晩酌がイメージされました。

同じお酒を飲む行為でも、1人で飲んだ時のことを思いだすのは難しいですが、友人と飲んだ時の記憶はより鮮明に思い出せます。

また、その後、友人とその時の思い出話をすることでも、追加で満足感を得ることができます。

さらに、誘ってもらった時は、自分が必要とされているような満足感も得ることができるので、オキシトシン的幸福を組み合わせるだけで1回の行動による幸福を2重、3重へと増幅できます。

ドーパミン的幸福

ドーパミン的幸福は脳を興奮させることで高揚感を伴う幸福であり、基本的なイメージは「成功」「達成」となります。

ドーパミン的幸福の特徴は下記の通りです。

  • 成功や達成のため、努力や時間とそれに伴うお金などの、「対価」が必要となる
  • 高揚感と興奮により脳を刺激することで、「モチベーション」「やる気」の源となり「成長」につながる
  • 同じ刺激に対しては慣れてしまうため、より大きな刺激を求める
  • 暴走すると際限がなくなり依存症に繋がる危険性がある

モチベーションややる気をもたらして成長につながるという大事な要素でありながら、依存症をもたらす原因にもなるというの側面を持ちます。

そのため、コントロール他の幸福との結び付けが重要となる幸福となります。

私の経験

ドーパミンが成長のモチベーションになるというのは、仕事で実感したことがあります。

過去、会社の評価制度に納得がいかなく、会社の評価を無視した立ち振る舞いをしていた時期がありました。

評価を無視することで、実績と評価の乖離というストレスから目を背けることはできましたが、仕事へのモチベーションも振るわない時期でした。

目の前のタスクを機械的にこなす状態になり、大きなタスクが終わっても達成感を得られない上に、スキルの習得や成長も実感できず、モチベーション管理がうまくいかない燃え尽き症候群気味な時期でした。

ドーパミン的幸福をコントロールすることは大事ですが、極端に距離を置こうとすると自分の成長を止めてしまうという弊害が出るのだと実感しました。

また依存症を生むという特徴については、お酒を買った時に最初の一口が一番美味しく、2回目以降は中々同じ感動が起きないなと感じています。

これは価格や量がドンドン膨れていくことにつながりそうなので、自制が必要な点だと感じ、飲む頻度や量と買う価格帯の高騰に注意しています。

3つの幸福の優先順位

そして、この3つの幸福の組み合わせの優先順位として、セロトニン的幸福→オキシトシン的幸福→ドーパミン幸福であると説明します。

ドーパミン的幸福やオキシトシン的幸福を手に入れようとしても、健康というセロトニン的幸福が無ければそれを味わうことやそもそも手に入れることも難しくなります

また、ドーパミン的幸福は一時的で逓減的な特徴を持つため同じ刺激では満足できなくなる特徴があります。

そのため、ドーパミン的幸福をセロトニン的幸福やオキシトシン的幸福と結び付けて、ドーパミン的幸福による依存を回避することが重要となります。

本書の最も大事なポイントはこの「幸せの三段重理論」となり、この優先度に従って幸福を適切に積み上げていく具体的な方法が紹介されています。

章の構成

本書は下記の通りの構成となっています。

幸福を手に入れるための7つの方法については、その名前のみをピックアップして追記しています。

  • はじめに 「幸せ」とは何か?
  • 第1章 幸福とは、「脳内物質だった」!
    • 幸福の正体
    • 幸福には優先順位がある-「幸せの三段重理論」
  • 第2章 「3つの幸福」のイメージを固める
    • セロトニン的幸福とは?
    • オキシトシン的幸福とは?
    • ドーパミン的幸福とは?
    • 今こそ、「幸福」の話をしよう
  • 第3章 幸せの「4つの性質」を知っておく
    • 幸福には「意外な性質」がある
    • 「幸せの三段重理論」の科学的根拠
    • 「3つの幸福」の注意事項
  • 第4章 セロトニン的幸福を手に入れる7つの方法
    • 7つの方法:睡眠・運動・朝散歩、気付く、病気を予防する、「今」にフォーカスする、自己洞察力を高める、3行ポジティブ日記を書く、緩急をつける
    • セロトニンはあなたの家族も守る
  • 第5章 オキシトシン的幸福を手に入れる7つの方法
    • 7つの方法:つながる、孤独を解消する、人間関係を整える、親切にする、感謝する、動物・植物を育てる、他人を信頼する
    • オキシトシン的「結婚」論
  • 第6章 ドーパミン的幸福を手に入れる7つの方法
    • ドーパミンの光と闇
    • 7つの方法:お金や物に「感謝」する、制限する、毎日の自己成長を味わう、コンフォートゾーンを出る、自己肯定感を高める、与える、天職を見つける
  • 第7章  人生が変わる「お金」「遊び」「食」の習慣
    • 幸せになる「お金」の使い方
    • 「もっと」の暴走を防ぐ!幸せになる「物欲」の使い方
    • 手ごわい「承認欲求」との使い方
    • 「遊ぶ」ほどに幸せになる最高のルール
    • 今日からあなたを幸せにする究極の「食べ方」
  • 最後に 幸福なあなた、幸福な世の中

本書の重要なメッセージやその後紹介する方法の根拠を第1-3章で説明し、第4-6章では、幸福を手に入れるための具体的な方法を幸福の種類にあわせて紹介しています。

そして、第7章では幸福と関連性が強い「お金」、「遊び」、「食」という習慣について、3つの幸福の優先順位に従って幸福度を高める方法が紹介され、最後の締めへと続きます。

読むのをオススメしたい方 :全ての方

幸福というのはすべての人の人生の目標であると考えています。

そのため、本書は全人類の持つ重要な共通テーマを取り扱った一冊であり、本書の内容が関係しない人を見つけることの方が難しいでしょう。

そのため、本書はすべての人にお勧めしたい1冊です。

勿論、全員が本書の考えに完全に共感して、その通りに実践することまでは望んでいません。

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私も紹介された方法の内、自分の生活スタイルから重要度取り組みやすさを考慮して、優先的に取り組むものを選んで実践しています。

人それぞれに考え方や優先度があり、自分で納得できない行動は、その人にとっての本当の幸せにはつながらないと考えているためです。

ただ、幸福になるにはどうすればいいのかという議論がより活発になり、自分にとっての幸福とは何か考えたり振り返る機会が増えることを祈っています。

友人や周囲と話していても、相手のドーパミン的幸福への執着が強すぎないかと危機感を覚える瞬間が時折あります。

そのような場合は自分の考えを示したりしますが、幸せという抽象的なものの議論は難しく、意見の交換の段階にすらたどり着けないことが多いです。

本書は幸福について科学的かつ論理的に整理されているので、その議論の核となる情報を提供し、実用的な議論が可能になるのではと期待しています。

そして、新しくより良いアイディアと出会うための土壌が強化されればいいなと期待しています。

ここまでで結構長くなってしまったので、読んで感じたポイントとまとめは後半へ記事を分けたいと思います。

それではまた次の記事で!

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