油絵の進捗日記-2021年11月前半

現在取り組んでいる油絵の進捗日記を更新していきます。

今回は今までと雰囲気が違う絵に挑戦です!

今までは夕陽や、人工物での対比での空の絵を中心に描いてきましたが、今回は空もなく落ち着いた雰囲気の写真が題材です。

3-4年前ほど前に行った草津旅行の帰りに寄った白糸の滝です。

この水面をうまく表現できるかが課題になります。

今回の絵の課題

今回の絵の課題は大きく分けて「滝の表現」「水面の表現」「落ち着いた絵の中でのメリハリ」の3つです。

滝の表現

滝は動きのあるモチーフになります。

これまでは完全に対象が止まっていることを前提とした絵でしたが、動きを表現するために筆の動きの向きやダイナミックさに注意が必要となります。

水しぶきもこれまで描いたことがなかったので、勉強になるポイントとなります。

純粋にチタニウムホワイトを乗っけるだけでよいのか、工夫しなければいけないポイントはないかを調べながら取り組みます。

水面の表現

水面についてはこれまでも描いていましたが、反射を前提としており、透けた水面と水底を描いたことがありませんでした。

そのため初めて挑戦する表現方法が必要となります。

いま調べている段階では水底の暗い色を塗り、そこに明るい色を重ねていく方法がありました。

今回は試しにこの方法に挑戦したいと思います。

落ち着いた絵の中でのメリハリ

これまでの絵では明暗や補色を利用して絵にメリハリをつけてきました。

今回はモチーフ自体に明確な色のメリハリがないため、これまでの手法に頼らないで表現する必要があります。

輪郭線の活用モチーフに無い色を選択するなどを検討していますが、取り組む中で自分にとって新しい方法を見つけられたらなと思います。

下書き&下塗り

2021/11/3:今回は下塗りを細かく描き分け

これまで下書きは大体2,3色で描いていましたが、今回は落ち着いた雰囲気の中で色のメリハリをつけなければいけないので、下書きから丁寧に(当社比)色分けして塗っていきました。

意識したのは滝の部分を相対的に明るくしたかったので、薄く塗っています。

また、これまで下塗りは境界で色を明確に塗り分けていましたが、今回はあえて色を混ぜてみました。

上の木々の部分は不透明色で塗り重ねていく予定なので、鮮やかさが強めの色で塗っています。

2021/11/3:これまでより細かい下塗りの描き分け

2021/11/4:一回明るい色を塗り進め

後半は暗い色が多くなりそうなので、一旦明るい色としてカドミウムイエローを塗り重ねてみました。

想定以上に明るい雰囲気になってしまったので、もうちょっと段階を踏んだ色を選んだ方がよかったかもしれません。

水の右上の暗い部分は青系と黄色系が上手く混ざって自然な勾配に出来た部分は収穫でした。

ここは下書きにより色の使い分ける境界を明確にしつつ、下書きの色を活かすことで絵具が多く周りより暗めな中心部分より自然に色を変えることができたかなと思います。

2021/11/4:明るめの色を描きたし、ちょっとやりすぎたかも・・・?

滝が下りる裏の岩盤にも薄くカドミウムイエローを塗っています。

滝を不透明色の白系で描く予定なので、どれほど効果があるかわかりませんが、直接見えない岩盤の色が滝の色に反映される様を表現できるかを試す予定です。

あと、帯状に岩盤上に暗い色が広がっていますが、滝の両端で不自然な切れ目とならないようにという下書き的な狙いもあります。

岩盤の滝が降りない部分はこの辺りから少しずつ様々な色を重ねて、自然の中の複雑な色を持つ暗さを表現していく予定です。


はたして、この状況からオリジナルの雰囲気に近づけることができるのか?次はまた暗めの色を重ねていき、メリハリをつけていくことが目標です!

2021/11/6:落ち着いた色を重ねてみる

全体的にバーントアンバーイエローオーカーで暗い部分を少しずつ塗っていきます。

今後ローアンバーやペイネスグレー、アイボリーブラックでさらに暗い部分を強調する予定です。

手前の水面部分は大胆に太い線で塗りました

輪郭がぼやけたほうが水中であることを表現できると考えたのと、この線の中で色を塗り重ねることで、細かい色の変化を表現できると考えたためです。

2021/11/6:雰囲気を元の絵へリカバリー中

面積は少ないですが、岩盤で塗った部分は大分雰囲気が変わったと思います。


左上の岩盤が露出している部分は既に本来の色に近づきましたかね?

2021/11/8:さらに暗い色を強く

11/6と基本方針は同じで、岩盤の暗い部分を強調するため、ウルトラマリンを足しています。

粒のように色を塗ることで水底の石が段々表現出来てきているかなと思います。

こうなると画面の上と下の雰囲気の対比で大分メリハリが強調されますね。

端部分は今後の作業で断層の横縞が表現されるよう、水平に色を塗り分けています。


今後不透明色を塗りすぎて、過去の工夫を塗り潰さないように注意したいと思います。

この辺りから、ちょっとずつ本塗に入ってきたといってもいいかもしれません。

2021/11/9:少しずつ水の雰囲気を注ぎ中&木々の部分を徐々に本塗へ

アイボリーブラックビリジアンを使って水底の色の幅を増やしていきます。

また、滝からの光の反射を表現するため、ティッシュで滝の正面部分を上から下へこすってみました。

それだけで水面の揺らぎが出てきて、一気にが増したのではないかと思います。

これは表現方法の学びとして、大きな収穫となりました。

また、画面上側の木々の部分をチタニウムホワイトで塗っていきました。

細かい木々のザラザラの表現はまだ難しそうなので、この段階では大体の輪郭が浮き上がることのみを目標筆の動きに気を付けています。

また、不透明色であったので下書きが消えないように、塗りすぎないようにティッシュで削りながら調整してみました。

下の色も残しながら塗り進めることができたと思います。

2021/11/11:ついに滝に着手!

主役の滝にようやく着手しました。主役の登場で絵に締まりが出てきたのではないかと思います。

この段階では今後の修正を意識して絵具は少なめにしています。

今後注意して修正するポイントは「水しぶきが流量と比例しているか」「水の落ち方が物理的に不自然な動きになっていないか」「水面の反射が滝の位置からずれていないか」です。

丁寧な重ね塗りによるメリハリの表現を今回のテーマとしているので、大事な頑張りポイントです!

また、滝の中の水の動きという、動の表現も要修正ポイントですね。

立体感が出ていないのでそこもなんとかしたいですね。削りと重ね塗りでうまく表現したいです。

まだまだ課題がたくさんです!

今回の記事までの進捗です。オリジナルに近い色での塗りが本格化します!

滝の上部分は色の勾配が自然になるようにFlesh TintとRoseで調整しました。

明暗により、立体感が少し出てきたかなと思いますし、今まで描いてこなかった色の組み合わせなのでお気に入りポイントです。

対象の厚みを表現するために滝と雪の部分にはペインティングナイフを使用しました。


久々の使用で絵具の量の調整が難しかったです;継続して練習が必要ですね。

主役が入ってぐっと完成に近づきました。果たして今回の課題である 「滝の表現」「水面の表現」「落ち着いた絵の中でのメリハリ」 をクリアすることができるのか?

Twitterで更新しながら、次の日記でまとめていきます!

油絵進捗の課題と振り返りが習慣化してきたので、いままでより短い時間で記事を更新できました。

ようやく無理のないペースで進捗にあわせた日記更新ができそうです。


先月までは日記が追い付かなくて、油絵に時間を割けない本末転倒のような時もありました笑

それではまた次の記事で!

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