前回の記事ではアウトプット系の趣味による恩恵の概要を紹介しました。ただ、あいまいな部分も多くイメージしにくいところがあったと思います。
今回からはその恩恵を具体的な内容へと掘り下げて、はっきりとしたイメージを伝えられることを目標としています!
イメージがはっきりすれば、やってみようという気持ちが大きくなりますよね?また、明文化により恩恵をより得るにどうすればよいか検討しやすくなります。
趣味を始めるのを先延ばしにしている方や、諦めてしまっている方への後押しとなることを目指します!
また、既に趣味をしている方でも、その取り組み方や考え方を変えることで、新たな楽しみに出会えるかもしれません。現在の趣味の楽しさをより増やし、より好きになるきっかけとなれば嬉しいです!
アウトプット系の趣味により得られる楽しさや充実感
まずは趣味そのものにより得られる楽しさや充実感について考えていきましょう。インプット系の趣味やリラックスの時間と比較し、アウトプット系の趣味だからこそ得やすい充実感とは何でしょうか?
取り組んでいる時の面白さや得られる刺激など、すぐに実感しやすいものを中心に下記の通り整理してみました。
- 自ら立てた目標に向かって近づいていく道のり
- 成長の実感と成功体験
- 成果物を作り上げる
- 実際に経験して分かること、得られる刺激
今回は①自ら立てた目標に向かって近づいていく道のりについて見てきましょう!
自ら立てた目標に向かって近づいていく道のり
自ら立てた目標がもたらすもの
アウトプット系の趣味に取り組む上で、スキルや成果物など様々な目標の設定が必要となります。これは一見当たり前のステップに感じるかもしれませんが、人によっては大きな意味を持ちます。
現在の学校のカリキュラムでは基本的に課題は作り出すものではなく、与えられるという習慣の中で育ちます。そのため、自ら目標を立てるという習慣が身に付いていない社会人の方は少なくないと思います。
実際私も、与えられた仕事の中での目標設定は得意でしたが、それ以外の将来の目標や課題を決めるのがうまくいかなかった経験があります。なんとなく勉強になればと思い、資格を含め色々手を出してみたりもしましたが、成長を続けなければいけないという義務感によるものでした。
それに対して、趣味における目標は自分のコントロールの元、自主的に前向きに設定するものとなります。趣味の活動により、日々の目標の中で自分が決めたものの割合が増えてきます。
また、その中で自分の好きなことや得意なこと、自分の時間の使い方の特徴に気づくことができます。そのため、趣味により生まれた自主的に目標を設定する習慣は、自分の時間の使い方を見つめ直すきっかけとなります。
自分のための時間を持つ
自分で目標を設定するという習慣は、毎日を自分のために生きる上で重要なポイントです。自分で立てた目標があれば、人は与えられた課題のみをこなしたり、なんとなく身近なコンテンツを消費するだけの受け身の毎日を脱却し、自分のための充実した時間を持とうとします。
以前の記事「科学的な視点から幸福について考える。3つの幸福とは?-読書日記(2/2)で紹介した通り、趣味の中でも受動的な趣味か能動的な趣味により、人生に与える影響は大きく変わります。
自分のための時間は、やるべきことを自分で選択しているという自分の人生のコントロールの奪還につながり、忙しい日々で忘れがちな「自分の人生の主役は自分である」ことを思い出すきっかけにもなります。
自分から目標を立てることの習慣化
アウトプット系の趣味はこのような過程で、日々の時間をより有意義なものとする主体的な目標設定を習慣化する第一歩につながります。
目標の存在は日々自分が何をするかを明確にするため、より生産的な活動の割合の増加に繋がります。
実際私も、以前は何をしようか考えている内に時間が過ぎる不毛な週末を過ごしていましたが、今は時間が足りないと感じるほどやりたいことであふれています。目標を達成できない時もありますが、日々の充実感や楽しさはこれまでと比較にならないものとなっています。
自ら立てた目標はストレスやプレッシャーにならないの?
また、一部の方は普段から課題に追われているのに、自分で目標を追加したらストレスを増やしてしまうのでは?と心配になる方もいるかもしれません。
ここでも重要となるのは、誰からも強制されたものではなく、自ら立てた目標であるという点です。もし、目標が負担となるのであれば自由に難易度を調整できるのです。
自分で調整できることを認識しているだけでも、ストレスやプレッシャーを少なくして、目標設定による恩恵のみを得やすくできます。
目標に届かない時にすべてやめてしまうのは、それまでの努力が無駄になってしまったり、繰り返すと自分にはできないかもという自信の喪失につながるります。そのため壁に当たった時は目標を少し簡単にするか、視点を変えてみることをオススメします。
アウトプットするから得られるもの
勿論、インプット系の趣味でも目標を設定することはできますが、月に何回〇〇を観る、週にX時間を割く等の行動目標という視点からの発展が難しいです。
行動目標も立派な目標ですが、行動目標のみでは慣れによりマンネリ化しやすいです。また、どちらかというと手段的なアプローチになるので、アウトプット系の趣味の達成目標や成長の実感といった到達系の目標よりも満足感が劣りがちという点があります。
目標に近づいていく道のり
趣味の中でのトライ&エラーで得られる楽しみ
アウトプット系の趣味特有の楽しみの1つは、目標に近づいていく過程でのトライ&エラーであると考えます。
試行錯誤は仕事でも必要な過程ですが、「本当にそんなもの必要なの?」という制約や、「自分のポジションでは出来ることが限られる」という自分の中のストッパーから、自分の将来や可能性に閉塞感を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
趣味の中での試行錯誤は、自分自身のための自由度の高いものなので、いろんな選択肢をより気軽に試せます。そのため、試行錯誤が上手くいったときの喜びを感じる機会が多いです。
勿論お金や時間等、制約は0ではありませんが、会社や社会の制約と比較すると軽いものであったり、自分自身の力でなんとかできることが多いというのは想像しやすいはずです!
色々試してうまくいく快感はアウトプット系の趣味だからこそ得られる楽しみの1つであり、リラックス時間やインプット系の趣味では得にくいポイントなので、日々の刺激の種類を増やす源泉となります。
趣味で得た自信からチャンレンジの気持ちが増える仕事にも好影響があるかも・・・?
また、アウトプットの中での挑戦はより多くの集中力を必要とするため、充実感を生むフロー体験を生むことが期待されます。実際に本ブログでも紹介した本の通り、趣味やスポーツでフローを経験しやすいという研究結果が報告されています。
トライ&エラーで得られる気づきと好循環
また、試行錯誤が上手くいったときの喜びも大きいですが、その過程でも情報を集めたり、新しい方法を試す上で色々な気づきが生まれます。この気づきが得られた時の空が晴れるような充実感もアウトプット系の趣味で得られるワクワクの1つです。
この気づきは新しい試行錯誤に取り組むモチベーションを高め、そしてあたらしい挑戦の中でまた新しい気づきが得られるという好循環につながります。
試行錯誤の習慣化による可能性
この好循環で身についた試行錯誤の習慣は、趣味にとどまらず新しい活動やその後の挑戦にも役立ち、人生の視野や可能性を広げてくれます!
私の経験でいうと、趣味での試行錯誤により様々な活動のアプローチの視野が広がったなと感じます。
例えば、お恥ずかしい話ですが、自分を否定されるかもという恐怖で、以前は人に意見を聞くのは苦手でした。今は仕事からこのブログの内容まで、公私ともに人に相談するハードルが下がったと感じています。そのおかげで、トライ&エラーの回転が速くなりアウトプットも増えました。
人の意見を取り入れるのは視野を広げたり、仲間を作ったり、自分の可能性を広げるために必要なこととは思っていたのですが、中々取り組めなかった私にとって、この変化は非常に大きいと感じています。
まとめ
今回はアウトプット系の趣味により得られる楽しさや充実感の内、「自ら立てた目標に向かって近づいていく道のり」を「自ら目標を立てることにより得られるもの」、「目標に向かう中でのトライ&エラーによる楽しさ」に分けて記載しました。
前者は自分で目標を立てるのが苦手な人に日々の取り組み方の変化のみでなく、人生のとらえ方という長期的な視点にまで影響を及ぼす可能性があります。
後者はトライ&エラー自体の楽しみと、その楽しみを通して身についた姿勢がもたらすものについてでした。
読者の皆様が記事を通して、アウトプット系の趣味や新しい活動に取り組んでみたいなと感じる、後押しとなるポイントがありましたら幸いです。次回は「目標に向かっていく中で得られるもの」について記載していきます。
それではまた次の記事で!